ねーねー、今年就活なんだけど、なにすればいいの?
就活する中でやる事は一杯あるけど、むやみやたらに色々やってても時間の無駄だよね。
まずは、企業側の新卒採用の仕組みを勉強してみたらいいんじゃない?
学生の皆さんはこんな疑問を持っている方も結構いらっしゃるかと思います。
また、企業の採用担当者の皆さんもほとんどの企業が2~3年のローテーションで採用業務を担う事になるので、着任したばかりの方は新卒採用の仕組みをイマイチご理解されていないと思います。
そんなみなさんに採用経験10年を越える管理人が新卒採用の仕組みをじっくりと説明させて頂きます。
よろしくね!
まずは母集団の形成から
企業が採用活動を実施する時にまず始めるのが母集団形成という活動です。
母集団形成とは簡単に言うと「自社の採用選考に興味関心を持ってくれている人達を集める」活動の事です。
例えば倍率100倍の企業で、100人採用する企業であれば、単純計算で最低でも10,000人は自社の選考を受験してくれる人を集めなくてはならないですよね。
そういう事ね、企業側は優秀な人材を採用する為にはたくさんの学生を集めないといい人を選べないもんね。
そういう事。だから企業の採用活動にとって母集団の形成は非常に大事な活動になるんだ。
母集団の形成方法
でも企業って実際母集団の形成をどんな風にやってるん?
母集団の形成方法はほんとうに色々あるんだよ。
具体的には以下のような感じかな。
母集団形成の方法は色々ありますが、上記の内容がオーソドックスな施策になるかと思います。一つ一つ解説していきます。
①自社HPやリクナビ、マイナビ等の媒体からエントリーが来るのを待つ
自社HPやリクナビ、マイナビ等の企業情報を公開できるサイトの契約をして、学生さんがエントリーできる入り口を用意し、エントリーが入ってくるのを待つという手法が一番手間がかからない母集団形成施策となります。
これまでの日本の就職活動はナビありきの就活であったと言っても過言では無いでしょう。メリット/デメリットは以下となります。
就職ナビに情報掲載をすると確かに多くの学生さんに発見される可能性は高まります。
ただ、ナビ上に掲載されている企業の数は数万社レベルになるので、知名度がある会社でないとナビ経由のエントリーは正直あまり期待できません。
そもそも興味がある企業であればナビを使う際も企業名で検索をするかと思いますので、その場合、あまりナビに情報掲載をする意味はないですよね。
大手企業にとっては気持ち的なセーフティネットとしての役割が大きいかと思います。
よく先輩から聞くリクナビとかマイナビ、キャリタスの事ね。
確かに就活は知ってる会社からエントリーをしようと思っていたからわざわざ条件入れて検索とかはしないかも。
大体の学生さんがそうだよね。でも世の中には学生さんに対する知名度は低いけど、いい会社はたくさんあるんだ。
そういった隠れた優良企業に出会う機会を提供してくれているという意味でもナビは企業だけでなく、学生さんにとっても便利なツールだと言えるよね。
就活生の中には企業の売上規模や従業員数、残業時間等、企業名以外の様々な要素で就職活動をする学生さんも多くいる為、やはり知名度が高くない企業からするとナビへの掲載をしないとエントリー数を確保しづらいのが日本の就活の現状です。
費用面を考慮しても大半の企業にとっては母集団形成のファーストオプションになり得るかと思います。※そうはいっても結構な値段がしますが…
ぶっちゃけいくら位するん?
どれ位オプション付けるかにもよるけど、てないのお小遣いの数年分だと思うよ笑
笑
まじか…採用ってお金かかるんだね。。
採用活動はやり方次第ではありますが、システム面等のインフラを整えるだけでも数百万円はかかるので、お金がかかりますね…
②合同説明会や学内説明会に参加して自社のPRをする
就活市場には大勢の学生さんと複数の企業を一つの会場に集めて企業が自社の企業説明を実施する『合同説明会』と呼ばれるイベントが存在します。
小さなものだと学生さん数十名に対し、企業数が3社程度、大きいものだと学生さん数万人に対して、企業数が200社程度のものまで幅広くあります。
また、誰でも参加できる合同説明会とは別に各大学が学内に企業を招致して実施する学内説明会というものも存在します。
パターンとしては1つの企業に1教室を割り当て、興味を持った学生がその教室に出向き説明を聞くパターンが1つ。
もう1つが1日に十数社の企業を集めて、集まった学生さんにブース形式で各企業が説明をするパターンに分けられます。メリット/デメリットは以下のようなものでしょうか。
イベントでの母集団形成は一昔前まではかなり王道的な母集団形成施策の一つでした。
私も数えきれない数のイベントに採用担当者として参加しています。(多分1,000回位行きました笑)
ただ、近年ではインターンシップが就職活動の主流となってきており、合同説明会への学生さんの参加数は数年前と比較すると激減しています。
ただ、5月、6月に実施するサマーインターンシップの集客用のイベントには多くの学生さんが集まる傾向があるので、その時期には有効な母集団形成施策と言えますね。
インターンには絶対に行けって言われてるよ。
最近はインターン生は早期選考に進めたり、手厚いフォローを受けれたり採用活動において優遇されるからね。
一方、主に3月の就職活動解禁時に始まる学内説明会への参加学生数は数年前と比較しても増加傾向にあると感じています。
おそらく学生さんも自分の大学に来てくれる企業は自分の大学の学生が欲しいのだから合格する可能性が高いと感じて参加している部分があるのかなと思っています。
後は単純に大学に来てくれたら説明を聞きに行きやすいというのもありますよね。
そういえば学内説明会には行っておきなって言ってた!採用される確率が高い企業が来るからって。
そうそう、大学限定のイベントに来るという事はその大学の人採りたいという気持ちの表れだからね。
それに結構大学のOBOGが来たりする事もあるから話も聞きやすいよ。
給料いくらですか~とか、残業どれくらいありますか?とか人事には聞きづらい事も先輩になら聞きやすいでしょ笑
確かに笑
しかしながら、この学内説明会は過去の採用実績の有無や学生さんに人気のある企業が呼ばれる傾向がある為、出たいから出れるというわけではありません。
ただ、大学のキャリアセンターにアプローチすると意外と出してくれたりもするので、お呼ばれされてない企業の方は一度アプローチしてみるといいかもしれません。
私は過去に参加実績が無かった大学の説明会に関して、内定者にキャリアセンターに行ってもらい呼んで下さいとお願いをしてもらったら、次の年から呼んでもらえました笑
なんて姑息な笑
戦略といいなさい、戦略と笑
ちなみに大規模合説は死ぬ程人がいて、企業の説明も聞こえないから絶対行くなと言われてるよ…
まあ、たくさんの人が来るイベントは正直その通りだと思う。でも大学限定の合説とかも大学によってはあるからそれは学内説明会同様行く価値はあると思うよ。
大学限定のイベントで誰も座ってないブースとか行くといいと思うよ。マンツーマンでじっくり話聞けるし、色々なぶっちゃけトークも結構してくれる人いるから笑
そういう技もあるんだね笑
人気企業のブースに行ったからといって、必ずしも有意義な時間が過ごせるとは限らないってことよ。
ちなみに採用担当者の立場でイベントを語ると、デメリット欄に記載したように、学生さんが自社のブースに誰も来てくれないと死ぬほど暇&精神的ダメージがかなり大きいです…。
更に学生さんがブースに来ないと近くを歩いている学生さんを勧誘したりするのですが、結構無視される事も多いです。
そんな状況が続くとたまに挨拶をしてくれたり、少し話を聞いてくれたりする子が天使に見えてきます笑
声かけられたらちゃんとリアクションする天使になれるようにします笑
頼むわ笑
WEB DMやEmail DMを送付する
ナビ媒体にはオプションでDM(ダイレクトメール)と呼ばれるWEBのメッセージをナビに登録してる学生さんに送る機能が大抵ついています。
利用用途としては例えば「営業希望の学生さん」を集めたいとか、「理系の学生さん」を集めたい、さらには「情報系の学生さん」を集めたい等、各社選考に来て欲しいターゲット層というのが存在するかと思います。
そういった、集めたい層の学生さんに対してDMを送付し、エントリーを促進し、ターゲット層の母集団の強化を図るわけです。
ただ、ここ数年は正直WEB DMの開封率は極めて低くなっていて、お金をかけて送付しても期待している効果は得られないと思います。
一昔前であればWEB DMを2万通送れば数百人エントリーが入ってくるなんて事もありましたが、今は2万通送ってもリアクションがあったかわからない程のエントリーしか入って来ないのが現実だと思います。※大手IT企業のケースです。
なので採用予算が潤沢にあるのであれば一つの選択肢になるかとは思いますが、限られた予算の中ではあまりプライオリティが高い母集団形成施策とは言えないのが現実です。
DMを見るのにわざわざナビにアクセスしないとならないのが手間なんですよね…
これも先輩が言ってた…めちゃくちゃDMが来るからあたりかまわず色んなナビには登録するなって言ってた😅
まあ、その方が無難だね。3/1とか1日に数十件来る事もあるからね。実際わざわざナビにアクセスしてDMみないよね…。
一方、Email DMであればそれなりなりアクションが期待できます。WEB DMがナビにアクセスしないと見れないのにたいしてEmail DMはPCやスマホのメールに直接届くので開封されやすい傾向になります。
ただ、これも使い方次第で、いかに興味をそそるタイトルをネーミングできるかで開封率は大分変ってきますね。
特にスマホのメールの一覧を見ると、「差出人名」、「メールタイトル」、「冒頭の文章の一部」がざっと一覧で表示されますが、大体ここに表示されている内容でメールを開封するかどうかを皆さん決めますよね?(※私はそうです。)
メールが来た際に同じ内容がスマホのホーム画面にバナーとして表示されるかと思いますが、やはり表示される短いワードで開封の是非を決めるかと思います。
確かにタイトルと冒頭の文は大事かも。それを見てメール開封するか判断するもんね。
そうそう。差出人が人気企業ならまだしも、よく聞いたことない企業名で普通に「会社説明会のご案内」というタイトルでメール来ても開けないよね😅
まとめ
今回は新卒採用の入り口である「母集団形成」について一部説明をしてみました。
6つ挙げた母集団形成施策のうち、以下3点の王道的な母集団形成施策を紹介しましたが、皆さん知ってましたかね?
- 自社HPやリクナビ、マイナビ等の媒体からエントリーが来るのを待つ
- 合同説明会や学内説明会に参加して自社のPRをする
- WEB DMやEmail DMを送付する
残り3つは次回の記事「新卒採用(就活)の仕組みってどうなってるの?母集団形成編②」にて紹介させて頂きます。
てない、少しは勉強になったか?
うん!全くイメージできてなかった企業の採用活動の仕組みのイメージが少し膨らんできたよ。次回もよろしく!
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