以前の記事で新卒採用の仕組みの入り口である、母集団形成について記載させて頂きました。
ご覧になられていない方は以下の記事をご参照下さい。
実際に自社に興味を持ってくれた学生を集めた後は企業はどんな活動をしているのでしょうか。
それが母集団形成の次フェーズの活動である志望度向上施策の実行です。
今回の記事では企業が新卒採用活動の中で志望度向上施策としてどのような事をしているのか、その裏側を含めて仕組みを説明させて頂きます。
就活に臨む前に企業の新卒採用業務についてしっかりと理解を深めておきましょう。
おっ、ついに母集団形成の続きがきましたね!
急に敬語になったな。
あれだけ裏側で怒られればそりゃね…
(効果あったか笑)
母集団形成で学生さんを集めたらそこで終わりじゃなくて、その後の選考に進んでもらったり、自社の事を好きになってもらう為に色々な施策を打たないといけないんだ。
それが志望度向上施策よ。
確かに集めるだけじゃ意味ないですもんね。
説明お願いします!
なんか敬語多すぎて気持ち悪いな。。
了解!今回もしっかり勉強するように!
了解致しました!
志望度向上施策とは?
志望度向上施策とは自社にエントリーしてきてくれた学生さんの自社に対する理解を深めて、選考に進んでもらえる率を高めたり、自社の事を好きになってもらう為の施策の事を指します。
いかに母集団の形成をうまく実施できたとしてもほとんどの学生さんが自社を受けてくれなかったら意味がなくなってしまいますよね?
ですので、いわば自社のファンになってもらえるように企業は様々な施策を実施するんです。
だから色んな就活イベントが企業ごとにあるんだね。
そういうこと
志望度向上施策の種類
では実際に企業がどのような志望度向上施策を実施して学生さんを自社のファンにしようとしているのか、説明をさせて頂きます。
この志望度向上施策は企業によってスタンスは様々で会社にまとまった数の学生さんを呼ぶイベントから個別の面談の実施、飲み会等色々ありますね。
志望度向上施策も参加して意味があると思えるものと、そうでは無いものとあるかと思いますので、私の主観にはなりますが、おすすめのもの、そうでないものの記載をさせて頂きます。
会社説明会
非常にオーソドックスな志望度向上施策の一つが『会社説明会』です。
おそらく最も多くの企業が実施する施策になりますね。
内容としては大体1~1.5時間程度で『所属する業界説明』、『コーポレートプロファイル説明』、『事業内容の説明』、『同業他社との差別化ポイントの説明』、『職種の説明及びやりがい』、『教育制度/福利厚生等制度面の説明』、『今後の選考フロー』といったものが多いでしょうか。
世の中的には説明会は最低限の企業理解を促すものであり、志望度を向上させる施策と捉えていない企業が結構いるなと感じています。
ただ、説明会で結構その企業に対する印象は変わると個人的には思っています。
プレゼンテーターは企業の代表として学生さんの前に出てきているわけですので、その人の人柄やプレゼン力、コミュニケーション力、ロジカルさ、オプションとして見た目なんかも学生さんはちゃんと見ていると思っています。
従って、プレゼンテーションの仕方もその担当者の人柄が伝わるような工夫が必要だったり、リスナーを飽きさせないユーモアを含めたプレゼンも必要だと思います。
更には回りくどい表現は極力割き、ロジカルでわかりやすいプレゼンをする事も大事ですね。
会社に入ったらわかりやすく、ロジカルに、簡潔にはかなり重要な説明スキルです。
ただ喋ってるだけじゃないんだね笑
ただ喋ってるだけの企業も結構ある笑
だけど、採用に力を入れている企業は決してそんなことは無いという事。
プレゼンを聞けばある程度その担当者の社会人としての力量が見えてくるかと思います。
学生の皆さんも説明会に参加した際は↑で記載させて頂いたポイントを意識して説明を聞くとその会社のレベル感が何となくわかってくるかと思いますので、意識してみて下さい。
あと、意外と『同業他社との差別化ポイントの説明』はできていない企業が多いですね。
結果的に同業他社と何が違うのかわからない…という学生さんが多く出てしまっています。
企業からすると就活生の皆さんはお客様です。そのお客様に自社の差別化ポイントを説明できないようではダメだと思いませんか?
その辺も一つの確認ポイントになるかもしれませんね。
会社説明会は一方的にプレゼンターの話を長時間聞く事が多いので、確かにだるいです笑
でも、その企業のレベル感を把握する一つの指標にできるイベントだと思うので、是非参加してみて下さい。
プレゼンを生で聞いて、志望度が上がる事は往々にしてあります。
それはやはり、自社と競合他社の差別化ポイントを交えながら、わかりやすく、ロジカルに、プレゼンターの魅力も伝えながらプレゼンできているからだと思います。
是非、生で聞けるのであれば生で聞いてみる事をおすすめ致します。
社員と交流できるイベント
こちらは複数の社員と座談会形式で話ができるイベントです。
男女混合のイベント、女性オンリーのイベント、理系出身者だけのイベント、営業職だけのイベント、同じ大学出身者だけのイベント等種類は多岐に渡ります。
説明会のように一方的に話を聞くのではなく、Q&Aベースでお互いが対話しながら進めていく形になりますので、説明会に比べると楽しくイベント時間を過ごせるかと思います。
企業によって形式は変わりますが、大体4~5名程度の社員が参加し、1人の社員の周りを5~10名程度の学生さんが囲んで座談会を進めていくケースが多いかと思います。
参加社員全員と話ができるイベントもあれば、話を聞いてみたい社員数名を選んで話をする形式とパターンはいくつかあります。
このイベントは説明会では聞けない、ぶっちゃけた話や個人的な事も聞けるので、その企業の事をより深く知りたい方や所属している社員の人柄や雰囲気を感じるにはもってこいのイベントだと思います。
説明会で得られる情報の多くはWEBでも入手できますが、社員と話ができるイベントはWEBで得る事ができない情報も多いかと思いますので、個人的にはおすすめのイベントです。
こういうイベントは興味あるな。興味を持った企業だったら所属してる社員さんと話してみたいもんね!
そうだね。雰囲気やマインド、能力面で合わない社員と一緒に仕事するのはかなり苦痛でストレスもたくさん感じる事になるから、志望度高い企業はできるだけたくさんの社員と話をしておいた方がいいよ!
ただ、それでも所属している全社員のごくごく一部だからミスマッチが生じる可能性はあるけどね😅
そのリスクを少しでも減らすという意味で有用だと思う。
社員との個別面談
これは名前の通り、該当企業の社員と30分~60分程社内や外部施設(カフェ等)でざっくばらんに聞きたい事を聞けたり、会社の概要の話を聞けたりするイベントです。
OB訪問の大学関係ない版と考えて頂ければイメージしやすいかと思います。
現場社員というよりは採用担当者がやっているケースも結構ありますね。
たくさんの学生さんが参加する座談会のようなイベントと比べると、マンツーマンで話ができるのでよりパーソナルな話もしやすくなりますね。
じっくりと当該企業の社員と話がしたい場合はかなりおすすめです。
会社公認のオフィシャルなOBOG訪問っていう感じだね!
そうだね、マンツーマンだとかなりざっくばらんに話ができると思うので結構おすすめ^^
でも意外とこういうイベントをやっていない会社が多いから全ての企業でやってるとは思わない方がいいかも。
らじゃ!
リクルーター訪問
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よくリクルーターという言葉を聞くかと思いますが、企業によっては大学ごとに採用支援チームを編成して自身の所属大学の就活生にアプローチをする部隊が存在します。
やり方はまちまちですが、以下の2パターンがスタンダードですかね。
■自身の研究室に訪問し、会社説明/業務説明 ⇒ 質問タイム ⇒ 飲み会
■同じ大学の社員数人で大学内の教室、或いは大学近くの外部施設を借りて、会社説明/業務説明 ⇒ 座談会 ⇒飲み会
ただ飯、ただ飲みできるなら100%行く!
まあ、実際、参加者の一部はそういう邪な気持ちで来てると思う笑
でも、きっかけは邪な気持ちでも、話を聞いて興味を持ってくれる事もあるからそれはそれでOKなのです!
じゃあ、ますます行く笑
リクルーター訪問は大学の先輩という事もあり、かなりフランクにコミュニケーションが取れますし、大抵採用担当者の監視の目も無いのでかなりぶっちゃけた話が聞けます。
飲み会にあるといらん事をいう社員も結構いたりするので、近年飲み会禁止になってる会社もあったります笑
でも各々の社員が思っている本心が聞ける場としては非常に貴重な場となるはずです。
大抵大学の近くで開催してくれる為、行きやすいとも思いますので、機会があれば積極的な参加をおすすめします。
ただ、これも行きたくても行けない人が出てきてしまいます。
それは出身大学の先輩がいない場合、或いは会社としてリクルーター訪問を特定の大学だけに実施しているケースです。
この話は闇が深いのでまた別な機会にしましょう。
インターンシップ
今や就職活動の入り口となったインターンシップ。
インターンシップとは実際に複数日企業に通い、実際の業務或いはその疑似体験をグループワーク等を通じて体感頂くイベントです。
志望度向上施策の最も効果的な施策と言えますね。
インターンシップもいくつか種類があり、学生さんに与える影響力はどの種類のインターンシップに行ったかによってもかなり変わりますが、他のどの志望度向上施策と比較してもインパクトが大きい施策です。
細かくはまた、インターンシップ専用の記事で記載しようと思いますので、ここでは概要を記載致します。
ついに出たね、インターンシップ!
これは絶対に行っておけと先輩に言われてる…
まあ、絶対に行けはいいすぎだけど、興味がある企業のインターンシップは行けるに越したことはないかな。
大分その会社の雰囲気がわかるし、業務の一部も経験できるからね。
その結果として志望度が上がる事もあれば、下がる事もあるだろうけどね。
志望度下がるなんてあるん?
全然あるよ😅
所属する社員と合わないとか、職場の雰囲気がギスギスしてるとか、そもそも業務内容が興味持てないとか参加する事でわかる事はたくさんある苦笑
そうなのね…
入社前に知らない方がいい事も知れてしまうという事か苦笑
正解!笑
インターンシップに参加する大きなメリットは『実際の業務(業務の一部)を(疑似)体験できる点、並びに多くの社員と交流が取れる』という点だと思います。
いわゆる就活イベントでは業務の体験なんてほぼできませんし、社員と接する事ができたとしてもせいぜい15分~30分程度かと思います。
でも、例えば5日間の職場配属型のインターンシップであれば5日間毎日配属された職場の業務を実際に経験できますし、職場に所属する社員ともたくさん交流が取れます。
また、職場の人間関係や業務環境も知る事ができますよね。
職場配属型のインターンシップでなくても、採用担当者やインターンシップに協力してくれている現場社員とたくさん交流が取れますし、業務の一部を疑似体験できるので、企業に所属する社員の雰囲気やその企業の業務内容を肌で感じる事ができます。
管理人も興味を持ったインターンシップには参加した方がいい派なのですが、その理由はその会社が自分に合うか、合わないかの判断がある程度できるようになる為です。
これがさっきまみれが言ってたことだね!
そうそう。
実際にインターンシップに参加して、社員の雰囲気も職場環境も、業務内容も自分にFITすると思えばより志望度が増して、就活の軸がある程度決まり、その企業に入社する為に就活本番までに色々準備できます。
一方、社員、職場環境が自分には合わない、或いは業務内容に興味が持てないと感じたならばその企業や業界そのものを就活の選択肢から外す事ができ、就活が効率化されます。
何も知らずにその企業や業界に入ってしまったら、おそらく早期離職につながってしまいますよね…
以上の事から興味を持った会社や業界のインターンはできる限り行っておく事をおすすめします。
但し、複数日程のインターンは大抵選考があるので、合格しないと参加できません。
その場合は選考が無いOneDayインターンシップ等に参加して最低限の情報は入手しておきましょう。
自分とのマッチングをいい意味でも悪い意味でも把握するとってもいい機会になるということなんだね!
うん、まあ、企業の採用担当者もおそらく学生さんに楽しんでもらう為に一生懸命準備して運営はしてるだろうから、仮にその会社に合わなくても無碍な扱いをしたり、悪評は流さないであげてね😅
個人的に繋がりを持っておいたりすると、社会人になった後にビジネスで活かせる事もあるしね。
わかった!
今回は長くなってしまうので、概要だけ記載しましたが、インターンシップは本選考とも密接に関わってくるので、かなり奥が深いです😅
詳細はまた別記事で書くことにして、最後に簡単なメリット/デメリットを記載しておきます。
まとめ
今回は新卒採用活動の次のフェーズである、志望度向上施策について5点紹介させあて頂きました。
厳密にはこの5点以外にもたくさん志望度向上施策はありますが、代表的なものと思われる施策をピックアップ致しました。
他にもたくさんイベントあるんだね…
就活は奥が深い。。
就活を極めようとすると1シーズンじゃ足りないかもね笑
おそらく当該企業にどの程度興味があるかで参加すべきイベントは変わって来ると思います。
とりあえず何となくその企業の事が知りたいのであれば、説明会や座談会のようなライトなイベントに。
その企業のことが深く知りたいのであればインターンシップに参加する等選択肢は変わってくるかと思います。
就活はエントリーした企業のイベントに全て参加していると時間がいくらあっても足りませんし、大変非効率です。
ある程度自分の中でどのように就活を進めていくかの戦略を練って、その戦略に合致するイベント選択して参加する方が意味ある活動になるかと思います。
社会人になっても、頼まれた仕事を何でもかんでもやっていては本当にやらなくてはならない仕事に注力できず、評価される事もないかと思います。
これはかなり大事。
心のmemoに刻んでおいた!
いや、それ絶対忘れるだろ笑
就活も自身のゴールを設定して、そこに至るまでの最短ルートをイメージしながら、実施できると効率的かつ、社会人になった後の業務にも活かせるので一石二鳥かもしれませんね。
まあ、必ずしも最短ルートが正解とは限りませんが、それがケースバイケースで、できるのとできないのとではパフォーマンスに大きな差がでます。
尚、管理人は何も考えてませんでした笑
今回は以上です。
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